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重慶観光スポット 来灘古鎮


来灘古鎮は、重慶西部長江西岸の古鎮で永川県の境内にあります。松子山と既水の山川の名を併せて松既という名があります。したがって、今の地図表記では「来灘」と書かれており、来灘古鎮正街の石段(相当すり減っています)、かつての来灘古鎮の賑わいについて触れておきましょう。この街は、長江沿いの港町で、長江東岸の白沙の手前の港です。街の規模は大きく、「一品古鎮(一級の古鎮)、十里老街、百年風雲、千載の文脈(一千年の文化教養の伝統)、万里長江」と一言で概括される名句があって、その通りかつては松子山のなだらかな丘陵のうえに十里(中華民国期の改正で5q、伝統的には5.76q)の街並が広がっていました。

街は古い街路と新しい街路の二本が烏江沿いにあるはずです。1.5qの古街があるはずです。そうしてバス駅前の看板を観ると、ダム工事で水没するはずのこの街の移転地の説明が、いかにも理想的な新興住宅地といった形で、描かれていました。そう、この街は今年水没する予定だったのです。それでは古鎮へはどういくのでしょう。辺りの人に質問するのですが、どうもよくわかりません。オート三輪に古鎮に行ってくれといいました。ガタガタとオート三輪は、山の砂利道をはい上がってゆきます。ところどころ地面がまったく見えない泥の海になっていました。ところが、ここが古鎮だといわれて降ろされたところに、古い街並みはありません。その代わり工事現場が一面に広がっています。木造家屋を新しく集中的に建築しているのでした。わからないので、古鎮建築事務所に訊いてみました。すると驚くべきことがわかりました。本来の古鎮はバス駅の裏手であること、ここは移転後の新しく造成される「古鎮」であること、そして驚愕したことには、古鎮はすでにすべて水没前に取り壊したというのです。崖下に行く道があり、その道を降りると、眼の前には見事に更地になった古鎮跡があったのでした。本来そこが黒瓦の屋根が連なる吊脚楼の家並みが連なっているはずだったのです。そもそもダム工事が必要なのか否か、この点はわかりません。しかし、来灘の古鎮は、言葉の正確な意味で巴中(重慶市を指す伝統的呼称)随一の古鎮です。この懸崖に築かれた数々の吊脚楼(片持ち式高床式住居)は、まさに危楼ともいうべき凄絶な民家の一つ一つでした。これに勝る吊脚楼は、重慶市内にも、湖南側にも、ないのです。中国建築文化の精髄たるその吊脚楼たちは、柱の長さ20mに達するもので、基礎は崖に築かれた石垣に拠るものです。狭い空間に所狭しと、さまざまなに工夫を凝らした奇妙な可愛い木造建築が幾つも連なっていたのです。

 

 


 



 




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